11月16日(日)に平成20年度浜松市歯科医師会市民公開講座「糖尿病と歯周病」を開催します。 会場はアクトシティー浜松コングレスセンター41会議室、時間は13:30~15:10 です。
厚生労働省が最近行った糖尿病実態調査から日本人の糖尿病患者現在740万人、境界型を含めると2000万人にのぼるといわれています。成人の5~6人に1人が糖尿病あるいは、その予備軍であることが明らかとなりました。また、歯周病は、成人の半数以上が感染しているといわれ、人類が誕生してから今日までで一番感染者の多い感染症としてギネスブックに載っています。 どちらも生活習慣病という側面を持ちますが、最近の研究で、糖尿病と歯周病に密接な関係があることが分かってきました。すなわち、糖尿病は歯周病を悪化させ、歯周病は糖尿病を悪化させる悪い連鎖があるということです。 つまり、糖尿病、歯周病を改善するためには、どちらの治療も連携して同時に行う必要があるのです。しかしながら糖尿病患者、歯周病患者の多くの人はこの関連性についてあまり分かっていないのが現状です。
!糖尿病が歯周病にもたらす影響 糖尿病患者においては、付着歯肉の喪失(アタッチメントロス)、歯周ポケットの深さ(歯を支える骨が溶けて吸収してしまう病状)、歯肉炎(血や膿が出やすくなり腫れたりする病状)が進行します。 糖尿病患者では歯周病に関する因子として、感染に対する抵抗力の低下に伴う創傷治癒の遅れや、感染、口腔内細菌による糖濃度の阻害など、これらの因子の相乗効果により、歯周病の進行に対して悪影響を及ぼします。
!歯周病が糖尿病にもたらす影響 歯周ポケット(歯と歯茎の間)に細菌が増殖すると細菌そのものや細菌が産生する毒素を排除する働きが始まります。いわゆる生態防御反応です。 生態防御に関わる細胞には、好中球、単球、マクロファージそしてリンパ球などがあります。これらの細胞は、多種多様な炎症性サイトカインを産生します。炎症性サイトカインの1つであるTNF-αが、インスリン抵抗性を高める作用があると分かってきました。 つまり歯周病の悪化に伴い炎症性サイトカインが増えインスリン抵抗性を高め結果、糖尿病を悪化させてしまうことになります。 (市民公開講座パンフレットより抜粋)
きくち内科クリニック院長 菊池範行先生による「糖尿病」の講演と浜松市歯科医師会成人歯科保健部 貴志知宏先生の「歯周病」の講演が予定されています。
医科と歯科双方の立場からの有意義なお話が聞けること間違いなしです。 パンフレットは当院にもご用意してますので、ご来院時にはご自由にお持ちください。
では、皆様のご来場を心よりお待ちしております。